日本酒の風味は、しぼり方の影響大。日本酒は、通常「自動圧搾機」(巨大なアコーディオン状の機械)のひだの部分にどぶろく状のものをつめしぼっていきます。
「あらばしり」はしぼらないしぼり方。酒に粒子の細かい部分が入っていて、うすにごりやおりがらみとして流通します。強い香りが特徴的で、新酒といえばこのあらばしりをさすことがほとんどです。
圧搾していくと透明な液体になっていき、これが「中汲み」。成分が安定し、コンクール出展など大事なお酒は中汲みがよく使われます。
そして、これ以上しぼれないんじゃないかというくらい圧搾したのが「責め」。アクや苦みが混じり、スパイスとして効いています。
「あらばしり」「中汲み」「責め」は、ほどよくブレンドされて出荷されることが多く、「責め」の割合が多いと値段は安くなる。「責め」だけで出荷することはほとんどないそうです。
自動圧搾機に対して、昔ながらのしぼり方「槽(ふな)しぼり」は、強くしぼりきることはできず、良質な酒が造りやすいというメリットがあります。
今回の飲み比べは、新潟、長野、香川、群馬が産地の計5種。瑞々しく香り豊かな新酒たち。珍しい山廃の生酒もいただき、それぞれに個性豊かな味を楽しみました。
新酒と一緒にいただいたお料理は…七福なます、法蓮草の胡麻和え、たこの和風マリネ、玉子焼き・かまぼこ・菜の花の辛子和え、筑前煮、白子のポン酢、白子の茶わん蒸しウニ添え、じゃこごはん。ごちそうさまでした♪